蔡・総統、日本と第三国市場の開拓に期待

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蔡英文・総統が4日午前、日本東京大学東洋文化研究所「両岸関係研究グループ」の松田康博教授一行の表敬訪問を受けました。蔡・総統はあいさつの中で、台湾が日本と協力して第三国の市場を開拓し、ウィンウィンの局面を切り開くよう期待すると述べました。

 

蔡・総統は、東京大学の「両岸関係研究グループ」は長期にわたって台湾の政治と両岸関係の議題に関心を示していると紹介。両岸関係について蔡・総統は、我々の立場は終始一貫している。台湾はこの地域の安全保障を守る責任を果たし、安定し、前後が一致しており、予測可能な両岸関係を維持していくと説明しましたが、現状の維持は台湾だけの責任ではなく、周知の通り、中国は台湾への圧力を強めていると強調しました。

 

蔡・総統は中共の軍用機や軍艦の接近、台湾による国際組織への参与の阻害、(台湾と国交樹立国との)国交断絶問題の発生などはいずれも現状を破壊しようとするやり方で、中国のやり方は両岸関係に不確定要素をもたらすのみならず、地域の平和と安定にも脅威を与えていると指摘しました。

 

蔡・総統は、日本各界が航空会社の台湾に対する名称変更、東アジアユースゲームズの開催中止、エルサルバドルとの断交問題について台湾に声援を送ることに感謝し、台湾は今後も理念の近い国々と協力して共に地域の平和と発展のために尽力すると約束しました。

 

蔡・総統は、台湾と日本は民主主義や自由などの価値観を共有する重要なパートナー。民間の交流のほか、政府もさらなる交流を通じて地域の経済統合と安全保障の面でより前向きな役割を果たすべきだとの見方を示しました。

 

経済交流については、蔡・総統は、「『包括的及び先進的な環太平洋パートナーシップ協定(CPTPP)』への参加、または東南アジア諸国との関係促進について日本の経験から学ぶことが多くある。先ごろ日本の超党派議員連盟『日華議員懇談会』が決議文で書いたように、台湾と日本は国際的な議題で協力と交流を強化して第三国の市場を開拓すべきだ」と指摘しました。

 

蔡・総統は、台湾は今後も日本との提携を通じて各種のアイディアを実現し、第三国の市場における協力関係を強化して共にウィンウィンの局面を切り開くよう努力すると締めくくりました。

 

(編集:王淑卿)