アジア・インダストリー4.0およびスマート・マニュファクチュアリング・シリーズ展が29日に台北市の南港展覧館で開幕しました。このシリーズ展には、大手メーカー、研究機関などが、最新の製品、技術を展示しています。
そのうち、工作機械部品大手メーカーの上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)は、産業用ロボットのすべての関節部分に組み込まれる精密減速機のハーモニック・ドライブの新製品を発表しました。また、この製品は、顧客の必要に応じてカスタマイズ化するサービスが提供できます。
また、工業技術研究院は、光学センサーによって人間の手のひらの動作を模倣できるボットアームを開発しました。この技術は、将来、スマート型の義肢などに応用することができることから、注目を集めました。
この中で、ハイウィン・テクノロジーズの卓永財・会長は、「産業というものは、常に競争力を高め、付加価値を引き上げなければならない。これは、業界の努力だけではだめで、政府の支援も重要だ。しかし、産業技術の蓄積には時間が必要なのに、政府の支援計画は3、4年で終わってしまうことが多い。政府が引き続き産業に対する支援を行うよう呼びかけたい。同時に、政府の支援は全般的な観点から考慮すべきであり、多元的に発展させることが必要だ。例えば、人工知能(AI)と精密機械を結び付け、サービス業で使用されるサービスロボットを開発すれば、AIは経済効果を生み出すことができる」と指摘しました。
卓会長は、「今、私たちはAIを重視している。しかし、AIは設備、つまり精密機械と結びついてこそ、役に立つものになる。サービスロボットがAIと結合するには、プラットホームが必要だ。それを重視せず、空虚なAIだけでは、経済効果を生まない」と語りました。
この展示会の開会式に出席した蔡英文・総統は、「景気が回復しているからと言って、自己満足することはない。国家全体の力と決意によって、台湾の産業が引き続き高付加価値に向かうことに協力する」「スマート工場は台湾が必ず歩まなければならない方向だ」と強調しました。
蔡総統は、「今日は、二つ政策を紹介する。私の話を聞いたら、より多くの企業が、経済部に対して、うちもグレードアップを続けるために、この政策支援が欲しい、と要求してほしい。経済部のスタッフは忙しくなるだろうが、国家産業のグレードアップは加速している」と指摘しました。
蔡・総統が紹介したのは、経済部が進めているスマート工場の二つの政策で、工場診断とスマート・マシン・ボックスの補助政策です。蔡・総統は、政府のこうした努力を広く知ってもらうことが大切だと指摘しました。
(編集:早田健文)











