台湾北部・新竹市が「愛の新南向」政策を打ち出して新竹市を新住民の故郷として建設しようとしています。新南向政策は政府が積極的に推進している、東南アジア、南アジア、ニュージーランド、オーストラリアなどの18ヶ国との幅広い関係強化を促す政策です。新竹市もその実行に積極的に取り組んでいます。
新竹市の沈慧虹・副市長はこのほど、台湾国際放送の運営母体である、中央放送局の単独インタビューを受けた際、新竹に新竹城が建設されて300年来、ずっと移民都市の役割を果たしてきています。現地に設けられている台湾のシリコンバレー、「新竹サイエンスパーク」の影響で、新南向政策の対象国のみならず、世界各地からの人材もここに移住している。現在、新竹市に戸籍を設けている『新住民』は9000人余りに上っていると誇り顔で語っています。
このため、新竹市は「新住民生活適応クラス」、「職能訓練クラス」を開いたほか、「新住民家庭サービスセンター」も設けて新住民にカウンセリングサービスを提供しています。その目的は新竹市をこれらの新住民の「異郷」ならぬ、「故郷」として建設しようとしているのです。
沈慧虹・副市長は、「さらに重要なのはこれらの新住民は将来、新竹市の市民の父母になる可能性があることだ。将来の新竹市の市民に影響を及ぼす人物だ。これらの新住民がこの社会に溶け込むことができるかどうかは非常に大切だ。新竹市はこれらの新住民にとって『異郷』ではなく、『故郷』になれるようにしたい。市長も新竹市に住んでいるすべての人たちの世話をちゃんとするよう指示している。」と説明しました。
なお、新竹市は行政院直轄市六都市以外、台湾で唯一「新住民行動書箱(移動式本箱)」を設けた地方自治体です。9ヶ国、250冊に上る各国の文字による書籍を各コミュニティに運び、新住民の父母がそれを読んで子どもに聞かせ、これらの新住民の第二世代が将来、父母の母国に戻るとき、母語を使って祖父母とコミュニケーションできるよう図っています。
(編集:王淑卿)











